クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
「気になるよね」

「……はい」

「でも俺はそんなの気にしない」

 遥人さんはまったく悪気のない様子で微笑んで、私の背中に手を這わせた。

 そう言われても。

「私は気になります」

 今こうして密着しているだけでも、べたついた肌の感触や、汗の匂いが気になって仕方ない。

「それなら一緒に入る?」

 とんでもない提案をされて白目を剥いた。

「そんなの無理ですよ!」

「俺は小春の全部を見たいんだけど」

 遥人さんは真剣な表情をたたえながら、私の首筋にチュッとキスを落とす。

「んっ」

 不意を突かれて変な声が落ちてしまい、恥ずかしくてこの場から消えたくなる。

「小春、好きだよ」

 遥人さんの囁きが私の肌を湿らせた。

 ただ息をするだけで精一杯になった私の身体を、遥人さんはそっとベッドに押し倒す。

 背中に柔らかな感触を受けて、心臓が破裂しそうなほど鼓動した。

「小春を抱きたくて仕方ないけど」

 私の両手首をシーツに縫い留めて、真上から見下ろす遥人さんが優しく微笑む。

「経験がないんだよね?」

 水輝の余計な発言をしっかり覚えているらしい。

 羞恥心で居たたまれない気持ちで、弱々しく頷く。
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