クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
 副社長。

 彼の形容するものを知り、たくさんの疑問や不安がストンッと胸の奥に落ちた。

 そっか。だからとても律儀な人なんだ。会社の顔となっているので、自分の評判がすべて会社のイメージに直結する。

 そんな人の伴侶である伶香さんは、すべてを理解しているのだろう。だから大人な対応をするの
だ。

 すべてを知ってしまえばなんてことない。

 それならお言葉に甘えて食事をご馳走になろう。

「名刺あったよ」

「よかったね」

 名刺を見せてほしいと言っていたのに、ネットで必要な情報を入手したのでもう興味をなくしている。

「カツ丼冷めちゃったかなあ」

 肩から力が抜けたおかげで、まだ食べかけだったカツ丼はあっという間にお腹の中に消えた。

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