クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
 こちらの心の揺れ動きさえも見透かすような、鋭い眼差しを受けて息を呑む。

「俺は、白峰さんをもっと知りたいと思っている。迷惑かな」

 遥人さんの言葉が特別なもののように聞こえる。でも、そんなまさか。

 彼は既婚者で、美人な奥さんと愛娘がいる。だから浮かんだ想いを即座に否定する。

「初めて会った時からすごくいい子だな、明るくて、笑顔が可愛いなと思っていたんだ」

 呆然としながらも、紡がれる言葉を重く受け止める。

「白峰さんと、もっといろいろな話がしたい」

「それは……私と友人になりたいという意味ですか?」

「そんなところかな」

 遥人さんは親しみのこもった表情を浮かべている。

 そうだよね。話し相手に望んでいるという意味に決まっているよね。私ったら想像力が豊かすぎる。

 人として好意を持ってもらえたのは嬉しい。けれど私は、遥人さんとただの友人にはなれない。長く過ごす間にきっとそれ以上を望んでしまう。
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