褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
ポツリと聞こえた声に急いで顔を上げる。



「えっ、知ってるの……?」

「才木さんが教えてくれたんだ」



あぁ……とうとうバレてしまった。


須川くんにはなんとなく言いづらくて、告白することは黙っていた。

というのも、西尾先輩と仲良くなるにつれて、須川くんの元気がなくなっているように見えたから。


夏休みに2人で出かけた話をした時、すごくショック受けてたし。


中学時代からのファンだもんね。

草山先輩と似たような感じで、同郷の自分よりも、いきなり現れた人間と仲良くしてて、寂しさを感じていたのかもしれない。



「俺、応援してるから。清水さんならきっと大丈夫だよ」

「ありがとう……」



眉尻を下げて切なく笑う須川くん。

その優しさに思わず目頭が熱くなった。


ごめんね。ありがとう。



──開演5分前。

ステージ裏に移動し、緊張をほぐす生徒達。
深呼吸したり、体操したり、背中を叩き合っている。

さっき深呼吸しまくってだいぶ緊張はほぐれたけれど、私も最後に、バシッと背中を叩いてもらいたいな。



「東馬、ちょっと背中叩いて~」

「いいよ~」
< 251 / 264 >

この作品をシェア

pagetop