褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
鋭いツッコミに反論できず黙り込む。
確かにそうだけど、あれはまたつまずいたら危ないから手を回しただけ。
そう言い聞かせているけれど…………本当はちょっぴり魔が差した。
しかし、その軽率な行動のせいで噂されるようになって、結果、実玖ちゃんに辛い思いをさせてしまった。
本当はもっとスキンシップを取りたいけど……また誰かに見られたら嫌だろうと思って、今は控えめにしている。
◇
「夕方になるとちょっと肌寒いな」
「まぁ、もうすぐ12月だしね」
時刻は夕方5時を過ぎた。
駅までの道のりを忘れたと口にしたため、現在景斗を駅まで送っているところ。
「さみぃー」と手を擦る景斗を見上げる。
長年バスケットボールが恋人だったくせに、からかいやがって。
早く雪塚さんに告白しろっての。
「おい、あれ」
突然景斗が何かを見つけたように口を開いた。
視線をたどると、制服姿の男女が公園のベンチに座っている。
「キャ〜! カップルはっけ〜ん! 青春ですねぇ~」
「そうだな……」
興奮している彼に返事をし、歩きながらぼやっと眺める。
日曜日なのに制服? 文化祭だったのかな?
確かにそうだけど、あれはまたつまずいたら危ないから手を回しただけ。
そう言い聞かせているけれど…………本当はちょっぴり魔が差した。
しかし、その軽率な行動のせいで噂されるようになって、結果、実玖ちゃんに辛い思いをさせてしまった。
本当はもっとスキンシップを取りたいけど……また誰かに見られたら嫌だろうと思って、今は控えめにしている。
◇
「夕方になるとちょっと肌寒いな」
「まぁ、もうすぐ12月だしね」
時刻は夕方5時を過ぎた。
駅までの道のりを忘れたと口にしたため、現在景斗を駅まで送っているところ。
「さみぃー」と手を擦る景斗を見上げる。
長年バスケットボールが恋人だったくせに、からかいやがって。
早く雪塚さんに告白しろっての。
「おい、あれ」
突然景斗が何かを見つけたように口を開いた。
視線をたどると、制服姿の男女が公園のベンチに座っている。
「キャ〜! カップルはっけ〜ん! 青春ですねぇ~」
「そうだな……」
興奮している彼に返事をし、歩きながらぼやっと眺める。
日曜日なのに制服? 文化祭だったのかな?