白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


「早かったね!!」


ゆかりがたっくんに駆け寄り、私は控えめに先生の隣に立った。


見上げた先にいる先生は、『よっ!』なんて言いながら、微笑んでくれた。



「先生・・・かっこいいです」


「ばか・・・」




先生は、微妙に離れた位置にいる私の手をグイっと引っ張って、腰の後ろに手を回してくれた。




「また心配してんだろ」




先生は何でもお見通し。



ピンクと黒のワンピースを着た私をじっと見つめて、先生はニヤっと笑う。




「直の方が危険。他の男に声かけられたら、俺に言いに来い。俺が殴るから」




恥ずかしくて、嬉しくて・・・


下を向く私にゆかりが言う。




「相変わらずだね~!先生と直って、いつまでもそんな感じなのかなぁ!」



「俺とゆかりだって、ラブラブだろ?」



たっくんが、先生の真似をして、ゆかりの腰に手を回した。



先生が私に密着してくれたおかげで、おそらく周りにいた女の人は、私が彼女だって気付いたと思う。




ばかだなって思うけど・・・


治らない。






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