肉食系男子に、挟まれて【完結】


「ん」


春斗は顎で中に入るように促す。


「お邪魔します」


とだけ言って、部屋へとあがった。

春斗は白いTシャツに紺のカーディガンを羽織っている。すぐにキッチンに向かうと、冷蔵庫からビールを取り出して渡してきた。


「ありがと」

「ちょい待ってて」



ビールを受け取って素直にリビングに腰を下ろす私。
手伝おうかって言っても、どうせ邪魔とか言われるし。ビールを飲んで待っている方がいい。


プルタブを開けてから、グビっと冷えたビールを喉に流し込む。
それにしても。

相変わらず、春斗の部屋はいつ来ても綺麗だなあ。最近忙しくて、ちょっと荒れている私の部屋とは大違いだ。


ぐるりと部屋を見回していると、「何見てんだよ」と頭をがしっと掴まれた。


「いつもながら綺麗だなあって」

「なんだ。何か探してんのかと思った」

「探す? って何を?」

「元カノとの写真とか?」


そうやって真顔で言われて、ぶっと私は吹き出した。


「さ、探すわけないじゃん」


動揺しながら言うと、春斗はケラケラと笑った。

< 186 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop