肉食系男子に、挟まれて【完結】


「残念ながら全部処分しているからないけど」

「そうなの?」

「見たかった?」

「べ、別に」


気にならないと言えば嘘になるけど、見たいわけじゃない。
きっと昔の彼女と比べたりして自己嫌悪に陥るのがわかりきっている。


「俺は真央梨の過去の男、見てみたいけど」

「は!?」


私の!? 何で!?


「だって、気になるじゃん。どんな男と付き合ってたとか」

「普通の人だよ。私も写真とかもうないし」

「まあ、絶対ヤキモチやくから見てみたいとは思うけどいいや」


そう言ってから私の頭をぐしゃぐしゃとして立ち上がりキッチンへと戻っていく。
後ろ姿をみながら、ドキドキが抑えられていないことに気付いた。

何も緊張することなんてないのに。さっきまで平気だったのに。

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