堕天使、恋に落ちる
「由那、用意できた?」
「うん、お待たせ!」
「………」
「一徹?どうしたの?」
「由那、何があっても絶対に俺から離れちゃダメだからね…」
そう言って私の額にキスをした。

「??
うん、わかった」
今から外食に行く。
今日は私が引っ越したばかりで、荷解きに時間がかかったから。
「由那、おいで?」
「うん」
「はい、手」
「ん」
素直に手を握った。
「フフ…手、ちっちゃ!」
「そうかな?一徹が大きいんだよ」

「何にする?由那は何食べたい?」
「私が決めるの?」
「?そうだよ!なんで?」
「いつも彼の言う通りにしてたから…」
「これからは由那が決めるの!由那の言う通りに俺がする!」
「そうなんだ」
「そうだよ?」
今まで龍一の言う通りにしてたから、なんかくすぐったい。

「じゃあ、うどん!」
「うどん?」
「そう!ダメ?寒いし温かい物食べたい!」
「いいの?もっと高いもの、ねだっていいのに」
「ううん。うどん食べたい!」
「わかった。行こ!」
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