堕天使、恋に落ちる
「何飲む?」
「一徹が決めていいよ!私はなんでもいい!」
「そう?」
「うん」
「じゃあ……烏龍茶で!」
「は?」
「ん?」
「なんでもいいんだよ!もっと高いお酒で」
「うーん。烏龍茶がいい!」
「そうなの?」
「うん」
「そう…だったら、それで」

え?なんで?
普通なんでもいいよ!って言われたら一番高いお酒注文しないの!?

「はい、乾杯…」
「乾杯」
「うーん。美味しい」
「うん」
「何か食べる?」
「一徹が食べたいなら」
「そう?じゃあいいね!」
「は?」
「何?」
「なんで?何も頼まないの?お金気にしてくれてるの?」
「ううん。だって由那ちゃんお金持ちなんでしょ?」
「そうよ!お金ならあるよ?だからいいよ!私が一徹を指名したんだし」

そう、お金はある。
龍一から毎月百万貰っているから。
私がたかってるんじゃないよ。アイツがくれるから、貰っているだけ。
私が辞めないように、アイツが。

「由那ちゃんに、貢いでもらおうと思ってないよ!純粋に話がしたい!」
「一徹って、馬鹿なの?」
「そう?天才ではないかな」
「普通、なんでもいいよ!って言われたら、高いお酒とか言わないの?」
「普通はね…」
「は?」
「普通ではいたくないから。俺ね、女性を見る目は自信あるんだ。由那ちゃんとは普通でいたくないなって思って……」
「どうゆう意味?」

「まぁ、早い話。一目惚れ?したみたい」
「は?」
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