お日さまみたいな温かい君に包まれて
10 教えて、話して、君のこと。
◎○○



「ん~~っ! 終わったぁ~~!」



翌朝の月曜日。

今、溜まっていた宿題を全て終わらせた。
7月中に頑張って良かった~。

お疲れ様自分!
これで残りの夏休み、パァーッと楽しめるぞ!



机の上を片づけて壁かけ時計を確認。

おっ、ちょうど10時だ。
昼飯にはまだちょっと早いな。

んー、せっかくだから部屋の片づけでもするか。



──コンコンコン。



「景斗、ちょっといい?」

「ん? 何?」



1人ファッションショーをしながらクローゼットを整理していると、母がやってきた。

なんか前にも似たようなことがあったな。



「またアルバム見にきたの?」

「いや、見せにきたの」



神妙な面持ちで部屋に入ってきた母の手には、どっしりとしたアルバムが1冊。


は? 見せにきた?

掃除中に見つけて懐かしくなって、思い出話をしに来たのか?
それにしては表情暗くね?


スリーブからアルバムが出され、テーブルの上にどんと置かれた。
アルバムの表紙には、高等学校と書かれている。

まさか、高校時代の思い出話をするつもりなのか……?
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