月の光~時空を越えて~
1.出会い

「はぁあ。やってらんないよ、こんなの。」



高校二年生、期末テストまであと2日。
適当に選択した日本史のせいで、テストは最悪。



漢字、漢字、漢字、漢字...
見慣れない漢字の羅列にめまいがする。 



「徳川家、何代までいるのよ!」




同じ名字が大量発生。
頭はパニック...




「このままじゃ私赤点...だ...」




日本史の教科書を開いて、もう2時間も経っている。
にもかかわらず、最初のページから全く動けない。
そりゃそうだ。
日本史の授業は、いつも居眠りして終わってた。
もちろんノートも真っ白。





「もう無理、よしっ、やめよ。」





今から勉強しても遅いことを悟った私は、大きなあくびをする。





「あぁあ。」

季節は夏。いや、一応秋なのか?9月って。
扇風機を回してはいるものの、首筋にはじっとりと汗が滲む。







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