悪役令嬢リーゼロッテ・ベルヘウムは死亡しました
レイアからのお願いとはいえ、まだちょっと怖い。
「あらら。子供たちもっともっといい子にしていないと、リジーの信用を取り戻せないわね」
くすくすとレイアが笑ったとき。
はるか下の大地で地鳴りのような音がした。
「なにかしら」
わたしたちの意識がそちらに向く。
それから断続的にバァンと大地が揺れるような音が聞こえる。緑で埋め尽くされた隙間から土煙のようなものがあがっているのが見て取れた。
「魔法を使っているようね」
レイアが煙の上がった方へ体の向きを変えた。
誰かが魔法を使っているのかもしれない。わたしは胸のあたりでぎゅっとこぶしを握った。ここへ越してきてから、こんな風に誰かが大きな魔法を使ったのを確認したのは初めてだから。
「少し、様子を見に行ってもいいかしら。確認をしないといけないの」
「ええ」
レイアが申し訳なさそうに、けれど切羽詰まった声を出す。
わたしはもちろん了承した。
レイアが速度を出し、魔法の気配のある方へ飛んでいく。
「あれは、竜の領域内? それともシュタインハルツ側、どっちだかわかる?」
わたしがレイアに質問をしたとき、とびきり大きな爆発音がした。
わたしはびっくりして小さく悲鳴を上げた。
レイアはぐんと加速をして、爆発音のするほうへと飛んでいく。レイアはこの状況下でもわたしに気を使ってくれているらしく、かなりのスピードなのに体にかかる負荷はあまり感じない。
ひたすらに現場へ向かってスピードを上げていると、レイアに向かって何かが突進してきた。
「レイア!」
それはレイアと同じ黄金竜だった。
猛スピードでこちらに向かってきた黄金竜は、レイアの前でぴたりと止まり、叫んだ。
「レイア! わたくしの子が、わたくしの産んだ卵が人間に盗まれたの!」
「なんですって!」
悲痛な叫び声だった。
その声に聞き覚えがあって、わたしは目を見開いた。
それは、ルーンの声だったから。
ルーンの生んだ卵が人間に持ち去られたって、ちょっと嘘でしょう!
◇◆◇
わたしたちはルーンの住居へとやってきていた。
わたしを乗せたレイアの元に半狂乱のルーンが姿を現したあと。とりあえず他の卵が心配だからと彼女の住まいに戻ったのだ。
わたしは遠慮したほうがよいかなと思ったんだけど、ルーンはわたしのことを拒絶しなかった。
「あらら。子供たちもっともっといい子にしていないと、リジーの信用を取り戻せないわね」
くすくすとレイアが笑ったとき。
はるか下の大地で地鳴りのような音がした。
「なにかしら」
わたしたちの意識がそちらに向く。
それから断続的にバァンと大地が揺れるような音が聞こえる。緑で埋め尽くされた隙間から土煙のようなものがあがっているのが見て取れた。
「魔法を使っているようね」
レイアが煙の上がった方へ体の向きを変えた。
誰かが魔法を使っているのかもしれない。わたしは胸のあたりでぎゅっとこぶしを握った。ここへ越してきてから、こんな風に誰かが大きな魔法を使ったのを確認したのは初めてだから。
「少し、様子を見に行ってもいいかしら。確認をしないといけないの」
「ええ」
レイアが申し訳なさそうに、けれど切羽詰まった声を出す。
わたしはもちろん了承した。
レイアが速度を出し、魔法の気配のある方へ飛んでいく。
「あれは、竜の領域内? それともシュタインハルツ側、どっちだかわかる?」
わたしがレイアに質問をしたとき、とびきり大きな爆発音がした。
わたしはびっくりして小さく悲鳴を上げた。
レイアはぐんと加速をして、爆発音のするほうへと飛んでいく。レイアはこの状況下でもわたしに気を使ってくれているらしく、かなりのスピードなのに体にかかる負荷はあまり感じない。
ひたすらに現場へ向かってスピードを上げていると、レイアに向かって何かが突進してきた。
「レイア!」
それはレイアと同じ黄金竜だった。
猛スピードでこちらに向かってきた黄金竜は、レイアの前でぴたりと止まり、叫んだ。
「レイア! わたくしの子が、わたくしの産んだ卵が人間に盗まれたの!」
「なんですって!」
悲痛な叫び声だった。
その声に聞き覚えがあって、わたしは目を見開いた。
それは、ルーンの声だったから。
ルーンの生んだ卵が人間に持ち去られたって、ちょっと嘘でしょう!
◇◆◇
わたしたちはルーンの住居へとやってきていた。
わたしを乗せたレイアの元に半狂乱のルーンが姿を現したあと。とりあえず他の卵が心配だからと彼女の住まいに戻ったのだ。
わたしは遠慮したほうがよいかなと思ったんだけど、ルーンはわたしのことを拒絶しなかった。