(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
「最後のひと踏ん張り」の掛け声の後
「ふっぎゃー、ぎゃー」
と私には聞こえた産声。
「おめでとうございます。女のお子さんですよ」
看護師さんが、私の赤ちゃんを連れてきて、抱くように腕の中に入れてくれた。
まだ、目が開かない赤ちゃんが、お乳を探して口を開けている姿に、愛おしさが込み上がる。
痛みに耐えて産んでよかった。
しわくちゃでお猿さんみたいなのに、可愛くて仕方ない。
「生まれてきてくれてありがとう」
涙が溢れて止まらないでいたら、隣で晶斗も涙を流し声を詰まらせている。
母は、2人も産んだ経験からあっさりとして「あら、晶斗くんに似てるわね。将来は美人さんね」と、呑気な声でいい、看護師さんと先生にご挨拶。
私も一緒に
「ありがとうございました」
晶斗も、気を取り直し「ありがとうございます」と、一礼。
先生は、晶斗の泣きっぷりに苦笑いし、後で診察に伺いますと次の分娩に向かった。
一旦、赤ちゃんは看護師さんに預けて、私はストレッチャーで病室まで移動。
晶斗のご両親と、うちの両親が病室に着て労を労い、新生児室にいる赤ちゃんを見て帰って行った。
晶斗と2人になり、自然とお互いに手を繋いだ。
「お疲れ様。頑張ってくれてありがとう」
「うん。頑張ったよ」