泣きたい訳じゃない。
「どうかしましたか?」

「高田社長とは面識があるけれど、今は違う会社なら、その社長を紹介してもらった方が話が早いな。」

拓海はまるで自分に言い聞かせてるようだ。

「社長は、高田雅治さんという方です。連絡先は後でメールで送っておきます。高田社長は、バンクーバーにも出向くこともあるようなので、近いうちにお会いできる機会もあるそうです。」

「高田って言うことは、高田ホテルズの社長との関係は?息子なのかな?」

『義理のだけど。』と思いながら、それは黙っておく。

「そうみたいですね。」

「莉奈、やけに詳しいな。本当にただの後輩?最近もその人によく会ってるの?」

まさか、ここで拓海にまで兄との関係を怪しまれるなんて思っていなかった。
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