燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
目を覚ますと、目の前に先生の笑った顔があった。
あれは何の夢? あれが、これからの二人だと、いいなぁ、とぼんやり考える。
「起きた?」
「先生……」
私、疲れて寝ちゃったんだ……。
先生が私の髪を愛おしそうになでる。私はその暖かな感触に目を瞑った。
「つばめ? 大丈夫」
「はい」
「ちょっと無理させたかな」
そんなことを言われて、私は昨夜のことを思い出すと、思わず顔をそらして、いえ、とつぶやいた。
無理というか、なんというか。
あんなの、無理しないとできないのは確かでしょう?
でも、相手が先生だからできたんだよ?
それ、先生は分かってるのかなぁ……。