燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~

顔が近づいてきて、キスされると思って、自分の唇を自分の手で覆う。
先生は、そんな私の耳元に唇を寄せ、耳朶を甘噛みした。

「ひゃんっ!」
「ごめん」

 謝ってもやめる気はないようで、そのまま、首筋に唇が落ちる。ちゅ、と軽い音がしたと思ったら、何度もそれが繰り返され、そのたびに、胸がドキドキしすぎて息が苦しくなる。

 なにこれ! なにこれ⁉
 こんなの、知らない!

 どうしていいのか全然分からない。顔が熱くて、身体も熱い。
 先生の吐く息も熱くて、それにまた身体が反応してどんどん熱をもつ。


―――もしかして、これって、つまり、そういうこと……⁉


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