捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「五年前、東和コーポレーションの業績が悪化した話をしましたよね」

「ああ」
思い出すように言うと、専務は「それがどうした?」と繋げる。

「どうやら、あの時の情報漏洩犯人は私となっていたようなんです」
ようやくあの時いきなり飛ばされ、祥吾さんの担当を外された理由がはっきりわかった。
「そして、更にはその相手と私が愛人関係だったって」

「はあ? なんだそれ。それはどうしてわかったんだ?」

「東和社長に聞かれたんです。あの時愛人だったんだろうって」
私が静かに答えれば、専務は唖然とした表情を浮かべたあと、真剣な表情を私に向ける。

「立花は訴えられたのか?」

「え? いえ、資料室へ異動になり、妊娠がわかっていたのでそのまま退社しました」
専務の言葉に私もハッとする。
確かに何も聞かれなかったから、そのままやめたが、あの時追及すらされていない。追及されれば反論したのに。
そう思っていると、専務が意外な言葉を発した。
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