HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
危機一髪

~黒人side~

俺はマキの居る産科医局に戻って、眞白の詳しい状況を訊いた。

眞白は妊娠経過は順調だと言っていたが、彼女は前置胎盤と診断され、マキも慎重に彼女の経過を見守ってくれていた。しかし、三十週目で出血。そのまま入院生活となった。

『前置胎盤』と診断されたが、『癒着胎盤』の疑いもある為MRI検査などして、詳しい検査を施してくれた。

ヤツは俺の同期で普段は茶髪に髪を染めて、チャラい雰囲気のある男だけど、責任感の強い男だった。
俺の頼みを訊き、手厚く眞白のコトを診てくれていた。


『前置胎盤』の帝王切開は大量出血の可能性もあるので、予め自己採血で取った輸血用の血液を準備、止血の為のバルーンカテーテルも準備していた。もしもの為に、マキは入念に準備を整え、眞白の手術に望んでいた。

「マキお前には感謝する…」

「…そりゃ、お前に頼まれたんだ…他の妊婦さんよりもめっちゃ気を遣ってるぞ」


「本当にありがとう…」

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