嫁入り前の懐妊契約~極上御曹司に子作りを命じられて~
 礼は美琴の頬を撫でながら、耳元に顔を近づけた。

「それなら、君が存分に自惚れられるとっておきの情報を教えようか」

 なんだろう。そう思って美琴が礼の顔を見つめると、彼は照れたようにふっと笑った。

「俺は伽羅の手紙の差出人にずっと会ってみたかったんだ。うちの一本桜の下で初めて会ったときより、もっと前から俺は君に惹かれていた」
「礼さん……」
「君とこうなるのは必然だった」

 礼の麗しい顔がゆっくりと近づいてくる。

「キスはこばまないこと。これは一生の約束にしよう」

 そうして、礼は美琴に甘い甘いキスを贈った。
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