消えない傷・消えない痛み

**暖大と蒼大


暖大は、蒼大さんの手を引き
玄関を開ける
「じいじ、ばあば。
     たー*«▪♭»−·▷」
と、騒いでいると
「美桜?」
と、母が来て
「あら?いらっしゃい。」
と、蒼大さんへ。
「突然、すみません。
夏目と申します。」
と、蒼大さんが挨拶すると
母は、ニコッとして
「どうぞ、お上がり下さい。」
と、言いながら私に
「美桜、あがりなさい。」
と、言うから
「夏目さん、お急ぎでなければ。」
と、蒼大さんに言うと
「はい。おじゃまします。」
と、行って靴を脱ぐ

早く早くと急ぐ暖大を
自分の膝に座らせて
靴を脱いでいた。

それを揃えようとするから
私がやりますと手で示した。

蒼大さんは、ニッコリ笑いながら
頭を下げて
暖大を抱き上げて廊下を進むから
私も靴を揃えて慌てて後を追う。

リビングにいる父がびっくり
するだろう·····と。

両親には、教授の知り合いの方と
会うことは伝えていたが····
まさか連れてくるとは思って
いないだろうと思い。

リビングで父と蒼大さんは、
話をしている。
だが、固い感じには思えない?
「お父さん、ごめんなさい。
ひろが·····
「あっ、美桜、お帰り。」
と、言う父に母をみると
「実は、沢田教授から
もしかしたら、伺うかもしれません。
と、連絡頂いていたの。
私の友人の息子で、間違いのない
人物ですから。とね。」
と、母に言われて
「·····教授··が··クスクスっ····」
それをききながら
頭に手をあてている蒼大さんも
知らなかったのだろう。

それからは、四人で腰掛け
暖大は、あちこちに行き
「たー?いおない?ね。」
と、話したりしている。
「そうたさんの、たーが耳に
残ったみたいでね。」
と、両親に伝えると
うんうん。頷く。
暖大に甘い両親だから。

蒼大さんは、経緯を両親に話して
両親は、驚いていたが
「不思議ね」
と、言っていた。

私の方も買いつまんで話をした。
蒼大さんは、
「それで“ いお ”なんですね。」
と、言うと暖大に
「ひろと君は、伊織さんが好きかい?」
と、訊ねると
「いお?ちゅき」
「そうか?俺は?」
と、自分の鼻を指して訊ねると
「たー?う~ん?ちゅき」
と、間はあるが答えると
「そうか、良かった。
では、宜しくお願いします。」
と、頭を下げる蒼大さんに
暖大も頭を下げて手を叩いて
喜んでいた。

そんな二人を私達は見ていると
蒼大さんが、
「今日、美桜さんにお会いして
この先、共に歩いて行けたら
と、思いました。
それは、彼・暖大君にも
大切な事です。
彼に嫌われたら先に進む事は
できませんが。
お許しがでたように思いますので
改めまして、宜しくお願い致します。」
と、私を見て、両親を見て
頭を下げる蒼大さんに
暖大も一緒に頭を下げるから
笑ってしまった。
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