寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
「あっ、」

急に足がもたついて、私は廊下に転んでしまった。

「小花様?大丈夫ですか?」

ちよさんが私を立ち上がらせる。

「あはは……ちよさん。」

「その様子ですと、玄関でのお話、お聞きになっていたようですね。」

「ごめんなさい。」

「いいんですよ。」

そしてちよさんは、私にこう囁いた。

「あのさわか嬢という方。ご自分から、妾の小花さんと一緒にお茶を飲みたいと言うなんて。相当な肝の据わった方ですよ。」

「う、うん。」


私もそう思った。

でもお父様が連れて来いというのだから、私には拒否権がない。

行くしかない。


「ちよさん。私行くわ。」

「勿論です!」

私とちよさんはうんと頷いて、玄関から外に出た。

息を吸いこむと、小春日和の良い香りがする。
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