寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
すると保さんは、私の腕を掴んだ。

「保さん?」

呼びかけると保さんは、一瞬止まった。

「ありがとう、三橋。恩に着るよ。」

「いや、気づいただけでいいや。」

そして保さんは、私が乗って来た馬車に、飛び込んだ。


「小花。パーティーに着ていくドレスは、あるのかな。」

「えっ、パーティー?」

保さんはニコッと笑うと、街の洋服店に馬車を停めた。

「ああ、これは小沢の坊ちゃま。いらっしゃいませ。」

「僕のスーツは、今直ぐできるか?」

「ええ、できますよ。」

嘘ッ!今、婚約パーティー用のスーツを作るの!?


「それと、花柄のドレスを作ってくれないかな。」

「いいですよ。もしかして、そちらのお嬢様のですか?」

「ああ、そうだよ。」

「分かりました。30分程、時間を下さい。」

そう言うと、お店の人は中に入って行った。

すると中からは、悲鳴が。

「誰だよ!30分で、スーツとドレスを作れって言う奴は!」
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