森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 だってそれもそのはず。

 ロキースの顔は信じられないくらい、大人の色気に満ちていた。

 気のせいか、彼の周辺にピンクや紫のモヤが放出されているように見える。

 齢十五才のエディでは見てはいけない、ましてや、目の前にいるニューシャはもっと見てはいけない顔である。

 慌てて顔を逸らしたエディは、ゼェハァと荒い息を吐きながら自分の胸元を掴んだ。

 だって、こうでもしないと魂が口から飛び出そうだ。

 ここで気絶でもしようものなら、人工呼吸と称してキスされてしまうかもしれない。

(うぉぉぉぉ! それは、それだけは、だめ! 初めてのキスは、ロマンチックに! それだけは、譲れない!)
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