森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「ロキース?」

 怖いくらい真剣な目が、エディを見据える。

 逸らすことも出来ずに見つめ返していたら、ロキースの目がさらに緑色に染まっていった。

「一つ、言っておく。魔獣の初恋を、舐めちゃいけない。魔獣の恋は、盲目的だ。恋する相手にしか、興味が向かなくなる。つまり、俺の興味はエディにしか向かない。他の魔獣など、知ったことではない」

「え? でも、魔獣がトルトルニアに近寄らないようにするために、ロキースは魔の森に家を建てたんでしょう? それって、魔獣を思ってのことじゃない」

「違う。魔獣狩りに時間を割くくらいなら、俺との時間を作ってもらいたいと言ったはずだ」

 そう言うと、ロキースは「馬鹿だなぁ」と苦く笑って、エディの眦をペロリと舐めた。

 くすぐったさにヒャッと身を竦めるエディに、ロキースはようやく表情を緩める。
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