森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
特別な相手(ヴィリカス)用の、レシピ)

 口元についたパイのカケラを、長い舌がベロンと舐め取る。

『ありがとよ』

 ミートパイを最後の最後まで堪能するように、目を閉じて息を吐いたヴィリカスは、のそりと立ち上がるとエディたちから離れ、エマの墓の方へと消えていった。

「おばあちゃんはヴィリカスが大好きだったんだろうなって、気付いたんだ」

「エディは前にも、ヴィリカスへ同じようなことを言っていたな」

「うん。それでね、このミートパイの作り方、おばあちゃんから教わったんだよ。僕には物足りない味なんだけれど、彼は美味しそうに食べていた。最後のひとかけらも残さずに。このミートパイってさ、おばあちゃんがヴィリカスのために作ったんだと思うんだ。ヴィリカスを想って、一生懸命」
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