殺戮学園
「うん、大丈夫。

ちょっと気持ちが悪くなっただけだから」


真美はそう言って、死体から目をそらし、理恵の方に目を向けた。


「小又兄弟から逃げてきたけど、これからどうなっちゃうんだろう?」


真美が弱気な口調でつぶやくようにそう言うと、理恵は真美を励ますように、明るい口調で言葉を返した。


「きっと大丈夫だよ。

こんな狂った状況がいつまでも続くはずがないから。

小又兄弟の呪いが解けて、私たちは夢野学園を出られるよ」


「本当にそうかなぁ?」


「心配しないで。

大丈夫だよ。

私たちは助かるから」


理恵は笑ってそう言ったが、自分の言葉に根拠がないことを理恵が一番よく知っていた。


小又兄弟の呪いを解く方法……、それは何?


理恵の頭の中にそんな疑問が浮かんで消えた。
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