光を掴んだその先に。




ドタドタドタドタドタッッッ!!


なんかすっごい賑やかな音が近づいてきてるような……。


ドドドドドドドドドドドッッッ!!!!


いや近づいてきてるよね!?!?
え、なにこのすっんごい音っ!!

え、私…?私に近づいてきてる…!?



「「いぃぃぃとぉぉぉぉ!!!!!」」


「え…、ぎゃぁぁぁぁっ!!!」


「「待てぇぇぇぇぇ!!!!」」



とてつもない形相をした親友2人が半端じゃないスピードで追いかけてきた。

もちろん私は野生の勘というか、防衛本能が作動して全速力。



「さぁ絃被告人よ、説明してもらおうか」


「説明…?なんのでしょう…?」


「とぼけるな!!!証拠はすべて揃ってるんだ!!!」



え、なんで私ってば早朝の教室で裁判開かれてるの。

結局逃げた先は教室だったし、同じクラスの2人に捕まってしまうことなんか分かりきってたけど…。


バンッ!!と机を叩く弁護士明莉と、足を組んで冷たい視線で見守る裁判官優花。



「さっきのイケメンは誰だってことに決まってんでしょっ!!」


「イケメン執事は1人じゃなかったっての…!?ぇえ!?」



いっや迫力よ…。

これそんなに気迫出さなきゃ駄目な裁判内容ですか弁護士さん、裁判官さん。


チラチラ見てくるクラスメイトの女子たち、ヒソヒソとドアから覗く他クラス他学年の女子生徒が傍聴人だ。



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