天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~



教頭 杉下先生
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“コンコン”
“ガチャリ”


「あぁ~杉下先生聞いてくださいよ~。
阿部君ったらまた勝手に・・・。」


「理事長、その話は後で。」


駆け足で訪れた理事長室。また何かを勝手に飲み食いされた理事長の嘆きを遮って、

マッドサイエンティストの対面に座る。


「どうでしたか教頭?」


「ご安心くだされ。念の為、病院で頭部のMRI検査もしてもらいましたが、

どこにも異常はなく、大西君本人も、
[肉~~~!]と元気いっぱいでした。」


「そうですか。それは何よりです。」


「いやはや・・・。
それにしてもあの場面は痺れましたぞ。

まさかのトリプルスチールに、
スクイズバント。

それだけに留まらず・・
大西君の魂の走塁・・。

私も我が学園サッカー部を指導していた頃に・・・。」


「彼が医務室で目を覚ました時に、

[そこまでやれとは指示していない]
と苦言を呈しておきました。


[見たか!俺のスーパー ウルトラ グレイト走塁!!]と言い返されましたが、

部員が怪我をしたら、僕が怒られるので勘弁して頂きたいですね。」


「しかし・・・
お陰で最大9点差をひっくり返す、

スーパー ウルトラ グレイト逆転劇となりました。あと2勝ですぞ阿部先生・・!」


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