35cmの音
「事情を聞かせて?」

マネージャーが僕に聞く

「...言えません。」

心無い言葉を浴びるのは、

「はぁ。この繰り返しじゃ埒(らち)が明かないんだけど?」

僕じゃなくて、きっとサナちゃんだ

「すみません」

世間は都合の良い事実を造るから。

「事務所からのコメント、早く出さないといけないの!
変装もしてない、顔も隠してない。これじゃ否定もできないじゃない!」

サナちゃんを傷付けたくない。

「すみません、何も言えません」

これ以上、傷付けたくはない。

「はぁ、もう...しばらくはホテルで
過ごして!携帯も預かっておくから」

今日の仕事は全てキャンセル

「はい。すみません」

サナちゃんは、大丈夫かな?
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