35cmの音
私にはもう、家族はいない。

お墓に飾ったユリの花を見つめた。

「あ、あの!もしかして...」



30代くらいの男の人が私に声をかけた

「はい?」

「咲那ちゃん....かな、、?」

百合の花束を持っている

「えっ」

どうして私の名前を?

「...うぅ、っ。やっぱり、」

え?!なんで泣くの?

「どうしました?!」

号泣なんてレベルじゃなく

「いや、嬉し...くて。やっと、
もし...ここで、会えたら...いつか、
ぜんぶ、、話そうと思ってた、」

大声で男泣き。
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