あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
「私は息子の幸せを何より願ってます。だから本人が望んでいない結婚を無理やりさせるなんて反対していたんです」
母の言葉に教会は静まり返った。
すると由理恵の母親が親戚に支えられながら立ち上がった。
「私も朝倉さんと同じ意見です。あの子がここまでの行動を起こすなんて初めてです。だけどあの子を追い詰めあそこまでの行動をそうさせたのは私たちなんですね。わたしったら由理恵の本当の幸せが何かを考えていたつもりだったけど……考えてなかったんです」
俺は深々と頭を下げた。
「この度は多大なるご迷惑をおかけしましたこと深くお詫びします。このような結果になったのは僕の責任です」
こうなった以上信頼を取り戻すには仕事しかない。
すると、父親が立ち上がり、参列者に向い深々と頭を下げた。
「このような結果になったのは全て父親である私の責任でございます。息子はこの結婚に対し何度も話し合いをもとめてきました。ですがその声に耳を傾けなかった。息子を仕事の道具とまでは言いませんが、息子の幸せを考えていなかったのかもしれません。本当に申し訳ございませんでした」
すると由理恵の父親も同様のお詫びを言った。
結局結婚式は取りやめとなった。
俺は両親に自分の気持ちをもう一度伝えた。
ずっと心に決めている人がいる。
彼女以外考えられないと告げ、翼のことを話した。
そして子供がいることも……。
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