あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
さらに緊張が増してきた。
聞きたいことはたくさんあるけど、落ち着け私。
「ただいま」
抱っこしていた柊一を下ろし、くつをぬいでいると、祖母が「おかえり」と言いながらやってきた。
「蛍はみれたかい?」
「うん……きれいだったよ。ところでじいちゃんて起きてる?」
「居間でテレビ見てるよ」
「分かった。悪いけどばあちゃん、すこしだけ柊ちゃんみてくれない?」
ばあちゃんは柊一をだっこして別の部屋に行った。
襖を開けるとじいちゃんは大好きな時代劇を見ていた。
そして、テレビの画面をみながら「おかえり」と言い、お茶を飲んだ。
私はテレビの邪魔にならないよう座る。
「じいちゃん、あの蛍の森がリゾート施設になるって本当なの?」
テレビを見たいたじいちゃんは視線を私に向けた。
「あ、あ〜。翼に言ってなかったか。 実はあの森の4割がリゾート施設になることになって、うちの土地もその中に入ってるんだ。でも誰から聞いたんだ?」
「蛍の森で、その会社の人に会ったのよ」
「その人は男前……じゃなくて最近はイケメンっていうんだったな。 そうだったか?」
黙って頷く私に祖父は
「朝倉くんだな」
——朝倉……朝倉悠一