【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



 汗ばんだわたしの両手を、しっかりと握りしめてくれる光星さん。お互いの熱が身体中を支配して、もうどうにでもなりそうだった。

 記憶がなくなるまで光星さんに抱かれて、心も身体も支配された。そして何度も溶かされた。彼のその心と身体に……。

「好きっ……光星さ……っん」

「ああ……愛してる、莉沙……」 

 わたしにはもう、光星さんしかいない。光星さんと幸せになりたい。 光星さんにだけ抱かれたい。光星さんとだから、こうして幸せだと思えるの。

 愛し愛され、そしてふたりで幸せになっていく。こんなにも愛しい人に出会えたのは、初めてで……。過去がどうだろうと、わたしには関係ない。過去ではなく、今の未来をふたりで見たいから。

 例え光星さんが、過去に愛した人がいたっていい。……今はわたしを、わたしだけを見ててくれれば、それだけでいいんだ。

「莉沙、俺と結婚しよう」

「……え?」

「ずっと大切にすると約束する。死ぬまで莉沙を、愛し続けると約束する。……だから、俺と結婚しよう」
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