風になびく君の髪






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今では榎本さんも居るし


ひまわりさんも、みんなも居る


この学校に来て本当によかった



今日も光井君に会えて嬉しいし


あの頃に比べると本当に幸せ


だから私はこうやって巡り会えた出会いを無駄にしたくない



「光井君!」


「……はい!」


緊張で声が上ずる


でも、これだけは伝えたい



「夏休みになったら毎年、夏祭りがあったじゃん?
小学校の頃よく行ってたんだけど」


「う、うん」


私は大きく深呼吸をして



「その…光井君と行きたいなって!」



言った


ちゃんと私は言えた



光井君の反応は


「お、俺でいいの?」


あの頃みたいな固い表情で聞いてくる


「うん」


私がそう答えると


「よし、じゃあ行こう」



光井君がそう言ってくれた


私は嬉しすぎて声も出なかった


なんとか呼吸を整えて


「ありがとー!」


夏休みが終わってすぐの夏祭り


小学生の頃はなんも思ってなかったけど



私は恋心を抱いて好きな人と夏祭りに行く約束をした








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