帝王と私
「はい?
いや、無理ですよ!私、そんなお金ないし」
「お金なんかいらないよ!だって、弥生は俺の恋人だから」
「はい……。
……………ん?
えぇー!なぜそんな……」
「フフ…ほんと可愛いね~。
弥生が昨日俺の心奪ったんだから、責任とってよ!」
「昨日?
そう言えば、なぜ私を知ってるんですか?」

「これ。
昨日のお詫び。あのハンカチ、汚したから」
可愛らしい包みを渡された。
「え?
…………じゃああの、ボーイさん?」
「そうだよ?誰にもバレない自信があったのに、ちょっとビビった!
弥生が帝王に似てるって言った時」

「それは、目が似てたから…」
「目?」
「綺麗だけど、どこか怖い……」
「そっか…」
「ごめんなさい…怖いなんて……」
「ううん。嬉しい…怖いなんて、俺にとって誉め言葉だから。
それより、俺の恋人になって?」
「でも…つりあわないし……」
「つりあうとかは関係ない。
弥生の気持ちが、知りたい!」

「…………好き…です…」
「ほんと…?」
「はい」
「じゃあいいよね?」
彼の目を見つめた。
恥ずかしいのに、目が離せなかった。
「それ、煽ってる?」
「違っ…違います…!」
慌てて目を反らした。

「あ、ダメだよ?俺を見て?」
ゆっくり見上げた。
彼の綺麗な顔が近づく、自然に目を瞑った。
「ンン……」
「今日…帰さないからね……?」
「え…?」
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