靴下の中に君
靴下から出た男は晴れ晴れしい表情で背伸びをしている。
「あんた…、誰なの!?」
「僕の名前はみのる。あ、君の名前は知ってるよ。ともちゃん!」
「なっ…なんで知ってるのよ!?あんた…一体どこから入ってきたの!?」
「そりゃ煙突だよー、決まってんじやん」
「ここアパートよ。煙突なんかないわよ!」
「そうなの!?だって俺サンタの袋に入れられてっから何も見えねぇもん。きっとサンタがどうにかして入れたんだよ!そーだそーだ!」
「も…わけわかんない…。なんであんたが私の望んだプレゼントなの!?」
「さあ?それは自分の胸に聞きなよー」
聞いたって…
……っわっかんないっ!!
何これ!?
「さぁて」
みのるは冷蔵庫をあさりだした。
「ちょっと、何してんのよ!?」