サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

バスが学校に着き、一番最初に優斗先輩がバスから降りた。

すっげー人気だよな、降りた瞬間、女子が優斗先輩を囲んだ。

こんなところを詩織が見たら悲しむんじゃね?

ま、俺の知ったこっちゃねぇけど。

さぁて、俺も女子の皆さんに囲まれちゃうかなぁ?

もう、それで我慢してやるよ。

誰も来てくれなかったら、泣くぞ、俺。

バスを降りたら、優斗先輩程じゃないけど、女子に囲まれた?

なぁ、なぁ、佳希、見たか! 俺の人気を!!

なんて浮かれて、後ろから降りてきた佳希にピースサインをしてみせた。

女の子たちの顔を見ると、いつも練習を観に来てくれてる子たちだった。

そっか、そんなに俺のこと好きか。

でもなー、この子たち全員よりも俺は詩織一人の方がいいんだよなー・・・なんて贅沢か?

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