サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「恭介、今日は体が動いてないんじゃないか?」

優斗先輩は鋭い。

練習中にも詩織のことを考えてしまっているんだ。

どうしようもない一歳差のことを。

「お前、詩織の事考えてるだろ。何かあったのか?」

ほんと、優斗先輩は鋭すぎる。

「いや、何もないんっすけど。もうすぐ卒業だなーって考えるときがあります」

「そうだな。先に詩織が大人になるんだな。あいつ、大学決めたって?」

「悩んでるみたいです。相談されても俺、応えてあげられてなくて」

「高校生と大学生じゃ付き合うの大変そうだな。すれ違ったりしないように恭介が頑張るしかないな」

優斗先輩、それ嫌ってほど分かってんですよ。

でもどうしていいか分かんないから、悩んでんの。
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