サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「喧嘩の理由は他にもあって・・・昨日ね、恭介がさ、その。私にね、、、キスしてくれて」

言ってて恥ずかしい。

那美はニヤニヤして黙って聞いている。

「私に気持ちがないのにキスしてごめんって恭介に言われてさ。私、恭介のこと怒ったの。とっても嬉しかったのにさ。キスしてもらって、その夜はずっと幸せな気持ちでいたんだよ。なのにさ・・・」

「キャー、詩織ったら、ウブすぎない? キスが初めてでもないくせに!!」


「えっ? 私の、ファーストキスだよ」



『えっ?』



那美が固まった。


「だって、優斗は? あんたたち、半年付き合ってたよね?」

「優斗くんとは、そう言うの、なかったよ」

那美は黙ってしまった。何かを考えている様子。

「那美? どうかした?」
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