サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「それでね、詩織。俺が大学に入ったら、一緒に暮らして欲しい」

「え? 同居ってこと?」

「違うよ、同棲だよ。ちゃんと詩織の親にも話してあるし、許可も貰ってる」

「はぁ?! いつ? そんな話、聞いてないんですけど!」

「詩織のお母さんに、俺が一緒に住んでくれたら安心だって言ってもらって。東京で一人暮らしさせるの不安だったらしいぞ」

もう。なんなの、皆で!

こんなの涙が止まらなくなるじゃない

もう言葉が出てこなかった。

さっきまでの悲しい涙が、嬉しい涙になって。
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