サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「えっ? 優斗 く、ん?」

やべぇ、詩織の声が固まってる。


「い、いや何でもないです。変なこと言いました」

「くすっ。恭介、敬語になってるよ」

「・・・。」

「優斗くんに電話してないよ? 私、彼とはもう何もない」

じゃあ、なんで俺に電話してくんだよ。

俺、勘違いしちゃうよ。

「そうですか。電話ありがとうございました。じゃ、おやすみなさい」

これ以上、詩織と話していたら言わなくてもいいことを言ってしまいそうで怖くなって電話を切った。


はぁ~。 詩織が分からない。


電話してくれたのは嬉しい。

けど、優斗先輩と俺を重ねていないだろうか。

俺はどうして素直に詩織の言葉を受け入れられないのか。

詩織を傷つけてしまったかも知れない。



でも、

優斗先輩がまだ詩織のことを想っているとしたら、詩織はどうする?



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