テスター
☆☆☆

「A組のあの子、最近可愛くなったよね」


「昨日も男子に告白されてたよ」


そんな噂が聞こえてきて、あたしと郁乃は視線を絡ませた。


可愛い子は楽に生きている。


それは間違いだ。


あたしたちが正してあげないといけない。


放課後になるのを待って、あたしと郁乃は誰もいないトイレに向かった。


今日は噂のA組の子が一人で部室に残っていることが、もうわかっていた。


スマホで。学校中に取り付けた監視カメラ映像を確認しながら、顔に包帯を巻いていく。


ジャージに着替えて、袋につめた道具を持てば準備は完璧だ。


鏡の映っているのは2人のテスター。


美しい者を成敗する、正義のヒーローだ。


「さぁ、テスターの時間だよ」


あたしはそう言い、トイレから出たのだった。




END
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