余命宣告された元姫は復讐を決意する~花言葉は口ほどにモノをいう~

ー助けたいのにー零斗side



下っ端の悲痛な訴えに、零斗は堪えるようにきつく目を閉じる。

助けたい、けど…。

腕の中で、苦しそうに息を吐く紗夜を見つめる。

さっきまで、nightとして堂々と立っていた人とは思えないほど弱々しい。

「クソ…」


紗夜が自分の意思で、助けてと言わない限りは…。

「無力でごめん…」
< 200 / 220 >

この作品をシェア

pagetop