【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「別に虚しくもないし、寂しくもないわよッ…。そういう重いのが翔は嫌いなんだから…」

「重くても何でも…私は白鳥さんが自分以外の女性とそういう関係になっているの、嫌です…。
私、白鳥さんとは真剣に向き合っていきたい。だって本当に好きだから…」

「ルナちゃんって、ムカつくね……。
それにそれはあなたの気持ちでしょう?翔の気持ちじゃない。
私はルナちゃんと翔は全然違う人間だから、絶対に合わないと思う。
痛い目見ないうちに翔の事は諦める事ね」

実悠さんは、もう笑ってはいなかった。 厳しい言葉を冷たく投げかけるばかり。

自分の気持ちばかり押し付けて、実悠さんを傷つけたかもしれない。 けれども、何となく実悠さんの言葉の全てが本音だとは思えなかった。

笑いながら自分はセフレだと言っていたけれど、その横顔は少し寂しそうだったから。 その関係で満足しているとは、私にはどうしても思えなかったの。

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