乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~

「そ、そうだ。このパンケーキ、SNSに投稿しよーっと」

 写真を撮り、SNSを開いたとたん、見覚えのあるパンケーキの写真が目に飛び込んできた。

 ……あれっ、このREI*さんの投稿、私と同じパンケーキ?

 どういうこと? REI*さん、私と同じお店にいるの??

 キョロキョロと辺りを見回していると、八乙女くんがプッと噴きだした。

「――本当、《KANA》さんは鈍感だなあ」

 あ、それ、私のハンドルネーム。

 なんで八乙女くんが知って――って!!

 ニヤニヤと笑う八乙女くんの顔を見ているうちに、私は全てを理解した。

「ま、まさか、REI*さんの正体って――」

「俺だよ」

 やっぱり!!

 ま、まさか――私と八乙女くんがSNSで三年もやり取りしてたなんて!

「こっちは割とすぐに気づいたんだけどな。若菜さん、うちの学校とかクラスのこととか投稿してたし、持ち物もアップしてたし」

 呆れ顔の八乙女くん。

「そうだったんだ……」

「俺は、ずっと前から若菜さんのこと、好きだったよ」

 全然知らなかった。そうだったんだ。

 八乙女くんは、テーブルの下でギュッと私の手を握りしめる。

「だから若菜さんも、俺のこと、もっと好きになってね?」

「……もう、十分好きだよ」

 ボソリと言うと、八乙女くんはニヤリとイジワルそうに笑った。

「えっ、何? 聞こえない。もう一回言ってごらん」

 も、もう――!

「な、ないしょ!」

 私は照れ隠しに、フンと横を向いた。

 バスケ部のクール王子がこんなにイジワル王子だなんて、知ってるのはきっと私だけ。

 こうして学園の王子様は、私だけの王子様になったのでした。


[完]
< 88 / 88 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:204

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
みんな、妖怪って信じる? 実は、私――仁科朱里《にしな あかり》は 昔、このあたりを支配していた最強妖怪「妖狐」の子孫。 だから他の子に比べて力も強いし 妖怪を見たり退治したりするフシギな力があるの。 この事はもちろん誰にも内緒。 だから目立たないように地味に学校生活を送ってるんだ。 だけどある日、妖怪に襲われていた男の子を助けたら イケメン御曹司の蒼木凪季《あおきなぎ》先輩で――!? 「俺のものになれ」 「ずっとそばにいろ」 って言う先輩。 それってボディーガードってことですよね? 私たち、偽物カップルでいいんですよね?? あれっ、でも……なんか違うような!? ˖✧*✧˖ ◆登場人物 ・仁科朱里(にしな あかり):中2。神社の娘で妖狐の血を引いている。普段は地味に暮らしてる ・蒼木凪季(あおき なぎ):中3。大企業蒼木グループの御曹司で生徒会長のイケメン。               普段はクールで無愛想だけど朱里には甘い ・涼間翡翠(すずま ひすい):中3。凪季の親友で生徒会副会長。女好きで少しチャラい。 ・蛇乃目竜(じゃのめ りゅう):中2。金髪にピアスで派手な転校生。なぜか朱里に懐いている。 ・神崎心菜(かんざき ここな):中2。朱里の親友。背が高く大人っぽい美少女。しっかり者の学級委員長。 最強妖狐と御曹司先輩の甘くてちょっとドキドキ!?の ラブストーリー!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop