棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目



 大好きな瞳と視線が絡み。


 立ち止まったりんりんの瞳が、
 悲しそうに光った瞬間。




 ――えっ?



 スローモーションのように、
 りんりんが後ろに倒れて行って。




 ――危ないっ!



 心の中で叫んだのに

 僕は、何もできなくて。

 固まることしかできなくて。




「キャアァァ!!」


 僕を取り囲む女子たちの悲鳴に、
 ハッと我に返った。




 ――りんりん、大丈夫??

   

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