エリート御曹司の秘書兼、契約妻になりました
「ピジョンブラッドとダイヤ。俺たちが寄り添ってるみたいで、いいだろ?」
声に出さずに瞳だけで問いかけたのに、彼は私の気持ちを見透かしたように自信たっぷりに答えた。
やっぱり、そういう意味だったんだ……。感極まって瞳を潤ませていると、大和さんが優しく私の左手を取り、薬指に指輪を滑らせた。
それは不思議なほど私の肌にぴったり馴染んで、ふたつの宝石もますます輝きを増した気がした。
「ちょっとした保険のつもりで、試用期間なんてつまらないものを設けた俺がいけなかったんだ。でも俺は、最初から叶未を逃がすつもりなんてなかったよ。これからもずっと、俺の奥さんでいてほしい」
「大和さん……」
さら、と髪をよけながら耳の脇に差し込まれた手が、私の顔を優しく引き上げる。私は自然とまぶたを閉じて、降りてくる大和さんの唇を待った。
ちゅ、と一度だけ軽く触れたキスの後、大和さんは瞳の奥に熱を宿し、再度私の唇にキスを落とそうとする。
しかし、その時ちょうどドアがノックされ、私たちは我に返ってパッと体を離した。