エリート御曹司の秘書兼、契約妻になりました
 
 会議の準備に来客対応、その合間に事務作業をこなしているうちに、お昼が近づいてきた。

 つい先ほど大和さんに急遽ランチ会食への同行を指示されていたので、手配した社用車で店に向かう。

 予定外の会食なので先方がどんな方なのかもまだ把握しておらず、私は移動中の車内で助手席から後ろの彼を振り返って聞く。

「社長、これからお会いになる方についてお尋ねしても?」
「この間、家で俺が見ていたデザイン画があるだろう? あれを描いた女性だ」

 そういえば、私が引っ越してきた日の夜、彼が真剣に見ていたデザイン画があった。

 その応募者本人に会うということは、大和さんはデザイン画を気に入って? でも確か……。

「あのデザイン画は規約違反だったのでは?」
「ああ。しかしその旨を本人に通達したら、納得できないと言ってきてな。直接話がしたいと言うので仕方なく時間を取った」
「そうでしたか」

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