訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事〜
今のところ、妹として護衛をしてる筈だが…、引っかかる事が
車から降りて目的地に行くまで、いつも栞はケイと手を繋いでる
初めて見た時は思わず

『何で手なんか繋いでんだよ』

外での組員としての言葉遣いなんか忘れて、目の前の光景に苛立った
一方でケイはキョトンとして

『? 何かいけない?』
『…零』

栞の厳しい目が向けられる
…っ、分かってる…
ケイにとっては単なるスキンシップだ

『いえ、すみません。行きましょう』

栞が俺以外の男と手を繋いでるのもイラつくが
ケイが向ける笑顔、差し出す手に
作りモノじゃない笑みで返し、躊躇無く手を繋ぐ栞
数日しか経ってないのに
ケイが、どれだけ栞にとって近い人なのかを思い知らされた

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